KAMISMA ONE

横型 「風の誓い - AIの息吹と技を継ぐ者」

2024.12.16公開

小畑 昭汰

「次代を創造する映像、か。」
その言葉を耳にした瞬間、思わず笑みがこぼれた。
僕は、毎日サロンでお客様の髪を整える美容師だ。
そんな僕に、”次代を創る映像”なんて大それたテーマが与えられるなんて、信じがたい。
でも、その挑戦を受け入れようと心のどこかで決めていた。
美容師の仕事が単なる技術にとどまらない、もっと深い価値を持つものだと知っているからだ。

「映像ってのは、作る中で形を変えるものなんだな。」
テーマは、祖父から孫へと美容技術が受け継がれていく物語。
技術の継承は一見シンプルだが、その中には深い感情と覚悟が詰まっている。
特に、孫が美容師になることを決意するシーンでは、時代を変える象徴となる風が吹き込む。
その風は、新しい時代の始まりを告げるものだ。
美容師としての誇りと未来への期待、その両方が風に乗って広がっていく。

日々のサロンワークの中で、僕のカットもまた風のようなものだ。
単調な作業に見えるかもしれないが、その一瞬一瞬が未来をつくるための小さな一歩となっている。
お客様の笑顔を見るたびに、それがただのカットではなく、未来へのメッセージだと確信する。
祖父から孫へ技術が受け継がれるように、美容師としての仕事も次代を創り出しているのだ。

「美容師の誇りって、そういうものだろ?」
それは、技術を越えた使命感だ。
単に髪を整えるだけではなく、お客様の心に触れ、感情を引き出し、その笑顔を作り上げる。
AIがどれだけ進化しても、人の心を感じ取り、共感を生む瞬間は美容師にしかできない。
それが、僕たちの誇りであり、次代をつくる力だ。

そして、そこにAIの存在が加わり始めた。
賛否両論はあるけれど、僕は少し楽観的だ。
AIは、美容師のハサミや道具と同じく、使い方次第で未来を変える力を持っている。
AIは、技術を支えるための強力なツールとなり、より精度の高いスタイルを生み出したり、効率的な業務を支援する。
だが、AIがいくら進化しても、最も重要な部分――お客様の笑顔を引き出す瞬間――それだけは人の手によるものだ。

AIが美容の世界に混じり始めた今、その風はより一層強く、広がっている。
僕は、AIと共に未来を創り上げることを信じている。
そして、その風に乗せて、次代へとつなぐ映像を完成させた。

派手さはない。

だが確かにそこには新しい次代が映し出されている

ーー風が吹く。何かを変える予感を残して。

美容師の祖父が孫に託したのは、ただの技術ではない。
彼の指先に刻まれた長年の経験と、未来への静かな希望。
祖父の手から、孫の手へ…その技が伝わる瞬間、時代を超えた「風」が新たに吹き始める。

この物語は、ただ技術を受け継ぐだけではない。
風のように目には見えないが、確実に存在する「想い」が、次代を形作る。
孫が美容師になる決意を固めるシーンでは、その決断を後押しするかのように風が舞う。

まるで過去から未来へと導く手のように。

そして、AI(人工知能)の登場が、この物語にもうひとつの息吹を与える。
AIは道具だ。
ハサミのように使う人次第で、その意味が変わる。
進化する技術に追い越されるのか、それとも共に未来を切り拓くのか――
その答えは、映像を観たあなたの心の中にあるだろう。

『風の誓い - AIの息吹と技を継ぐ者』は、時代を超えた技術と情熱、そして未来を見据えた想いが交錯する物語。
新たな時代の風を感じ、次代を担う者たちの決意をその目で見届けてほしい。
風が吹くたびに、物語が動き出す。